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マティス 自由なフォルム

  • 開催中
  • 企画展

アンリ・マティス《ブルー・ヌード IV》1952年、切り紙絵、103 × 74 cm
オルセー美術館蔵(ニース市マティス美術館寄託)
© Succession H. Matisse Photo: François Fernandez

20世紀最大の巨匠アンリ・マティス(1869-1954)。自然に忠実な色彩から解放された大胆な表現が特徴のフォーヴィスムの中心人物としてパリで頭角を現します。後半生の大半を過ごすこととなるニースではアトリエで様々なモデルやオブジェを精力的に描く一方で、マティスは色が塗られた紙をハサミで切り取り、それを紙に貼り付ける技法「切り紙絵」に取り組みます。

本展はフランスのニース市マティス美術館の所蔵作品を中心に、切り紙絵に焦点を当てながら、絵画、彫刻、版画、テキスタイル等の作品や資料、約150点を紹介するものです。なかでも同館が所蔵する切り紙絵の代表的作例である《ブルー・ヌードⅣ》が出品されるほか、大作《花と果実》は本展のためにフランスでの修復を経て日本初公開される必見の作品です。

本展ではさらに、マティスが最晩年にその建設に取り組んだ、芸術家人生の集大成ともいえるヴァンスのロザリオ礼拝堂にも着目し、建築から室内装飾、祭服に至るまで、マティスの至高の芸術を紹介いたします。

展覧会ホームページ

開催概要

会期

毎週火曜日休館
※ただし4月30日(火)は開館

開館時間

10:00~18:00
※毎週金・土曜日は20:00まで
※入場は閉館の30分前まで

会場

国立新美術館 企画展示室2E
〒106-8558東京都港区六本木7-22-2

主催

国立新美術館、ニース市マティス美術館、読売新聞社、日本テレビ放送網

特別協賛:キヤノン

協賛: DNP大日本印刷

協力: 日本航空、日本貨物航空、ヤマト運輸

後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ、J-WAVE

観覧料
当日 2,200円(一般)、1,400円(大学生)、1,000円(高校生)
前売 2,000円(一般)、1,200円(大学生)、800円(高校生)
  • 中学生以下は入場無料。
  • 障害者手帳をご持参の方(付添の方1名含む)は入場無料。
  • 4月3日(水)~8日(月)は高校生無料観覧日。(学生証の提示が必要)
  • 本展は事前予約不要です。チケットの詳しい情報は、展覧会ホームページのチケット情報をご覧ください。
  • 学校等の教育活動でのご来館についてはこちらをご覧ください。
  • 会期中に当館で開催中の他の企画展および公募展のチケット、またはサントリー美術館および森美術館(あとろ割対象)で開催中の展覧会チケット(半券可)を国立新美術館チケット売場で提示された方は、本展覧会チケットを100円割引でご購入いただけます。
  • 国立美術館キャンパスメンバーズ加盟の大学等の学生・教職員は本展覧会を学生1,200円、教職員2,000円でご覧いただけます。国立新美術館チケット売場でお求めください。
    その他の割引などお得な情報はこちらをご覧ください。
  • 会場での観覧券購入に次のクレジットカードと電子マネー等がご利用いただけます。 
    クレジットカード:MasterCard、VISA、JCB、AMEX、Diners Club、DISCOVER、銀聯、QUICPay 電子マネー:交通系IC、楽天Edy、WAON、nanaco、iD QR決済:auPay、BankPay、AliPay、WeChat Pay、PayPay、d払い、ゆうちょPay
お問合せ

050-5541-8600(ハローダイヤル)

みどころ

巨匠マティスの愛した手法、「切り紙絵」を本格的に紹介

マティスが晩年、精力的に取り組んだ切り紙絵に焦点を当てた展覧会は日本初。マティスが長い芸術家人生で最後に到達した記念碑的な表現に迫ります。

マティスがその60年以上におよぶ創造の歩みにおいて、熟慮と試行を重ねた末に到達したのは、助手に色を塗ってもらった紙をハサミで切り抜き、それらを組み合わせて活き活きとした構図に仕立てあげる「切り紙絵」でした。色紙をハサミで切り取ることで色彩表現とデッサンを同時に行うことができたのです。筆とカンヴァスの代わりにこの“ハサミでデッサンする”手法で、自由自在に色とかたちを生み出し、そのキャリアの絶頂期を迎えたのです。

4×8メートル! 大作《花と果実》を日本初公開

ニース市マティス美術館のメインホールで来場者を迎える切り紙絵の大作《花と果実》。本展のために修復を経て、初来日します。

マティスの切り紙絵の作品の中でも最も巨大な部類に入るこの作品は、5枚のカンヴァスが繋がって構成されています。壁面の一面を覆う広大な画面はあたかもタピスリーのようで、鮮やかな色彩によって装飾的豊かさが加わっています。本展の出品にあたり2021年に大規模な修復が行われました。

マティス芸術の集大成、ヴァンスの礼拝堂を体感

ニース郊外のヴァンスに建つロザリオ礼拝堂は、最晩年のマティスが切り紙絵を応用し、建築の室内装飾や司祭服をデザインした、マティス芸術の集大成です。 本展では展示室内にこの礼拝堂を体感できる空間を再現します。

セクション構成

セクション1 色彩の道

最初のセクションでは、マティスの故郷であるフランス北部で描かれた作品や、フォーヴィスムの時代へ向う頃に制作された作品を紹介します。故郷の法律事務所で働いていたマティスは、体調を崩して病に倒れ、母親から絵具箱を買い与えられます。これが彼と芸術との出会いでした。パリの国立美術学校でギュスターヴ・モローに学んだ後、マティスは南フランスのトゥールーズやコルシカ島に滞在し、光の表現を探求するスタイルに初めて取組みました。まばゆい光の輝きを放つこの地の気候との出会いが、解放された色彩を備える一連の絵画が生まれる契機となったのです。

セクション2 アトリエ

1917年のニース滞在をきっかけに、マティスはこの街でアトリエを転々とさせて制作に励むようになります。アトリエはマティスにとって創造の現場であると同時に、絵画の中心的な主題の一つでもありました。また、彼は1938年に引っ越したニースの高台にあるオテル・レジナのアトリエに、花瓶、テキスタイル、家具調度など、多様な文化的起源を持つ膨大なオブジェを飾り、絵画の中でも頻繁に描きました。本セクションでは、アトリエで描かれた作品、あるいはアトリエを主題とした作品を中心に紹介します。

セクション3 舞台装置から大型装飾へ

本セクションでは衣装デザイン、壁画、テキスタイルの領域におけるマティスの仕事を紹介します。マティスは1920年にパリのオペラ座で公開された舞台「ナイチンゲールの歌」の舞台装置と衣装デザインを手掛けました。1930年にアメリカのバーンズ財団の装飾壁画の注文を受けたマティスは、15メートルを超える壁画にダンスを主題としてダイナミックに動く人物を描き、この仕事を契機として大型装飾に職業的使命を認めることになります。

セクション4 自由なフォルム

本セクションでは、切り紙絵の技法を用いた作品を中心に紹介します。マティスは切り紙絵を基にしたステンシルによる図版とテキストで構成される書物『ジャズ』(1947年刊行)を手掛けます。彩色された紙を切り貼りする切り紙絵の技法は、厳密な色面の構成を可能とし、印刷物やテキスタイルなどの表現媒体にも適応しやすいものだったのです。1948年から始まるヴァンス礼拝堂の建設計画とともに、切り紙絵はますます自律的な表現方法としての地位を確立します。

セクション5 ヴァンスのロザリオ礼拝堂

1948年から1951年にかけての4年間、マティスはヴァンスにあるドミニコ会の修道女のためのロザリオ礼拝堂の建設に専心します。本セクションでは、この礼拝堂にまつわる作品や資料を紹介します。マティスはこの礼拝堂の室内装飾から典礼用の調度品、そして典礼のさまざまな時期に対応する祭服に至るまで、デザインのほとんどを指揮し、総合芸術作品として練り上げました。ステンドグラスの窓から透過する光は、3つの図像が黒で描かれた白い陶板の壁面や床面に、豊かな色彩が反映されるように設計されています。

関連図書

企画展に関する当館所蔵資料のリストをOPACでご紹介しています。現在の特集展示のリストはこちら

これらの資料は3階アートライブラリーでもご覧いただけます。アートライブラリー利用案内はこちら

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