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館長からのメッセージ

館長からのメッセージ(2024年始にあたって)

謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
コロナ禍の収束にともない、昨年は予想をはるかに上回る来場者を得て、国立新美術館には賑わいが戻ってきました。コロナ禍が収束しつつあるにもかかわらず、混迷を深める厳しい世界の現実を前にして、それでも展覧会を開催できる幸運に感謝しつつ、今年の国立新美術館は、幅広い世代による現代アートの展覧会を積極的に展開いたします。また通年で82団体に及ぶ公募展も、新しい年を迎え本日から開幕いたします。

今年の企画展第1号は、NACT View 04「和田礼治郎:FORBIDDEN FRUIT」です。正面入口に設置される果物を用いた作品が、ご来館の皆様を出迎えます。
コロナ禍中に構想された展覧会「遠距離現在 Universal/Remote」は、対面での打ち合わせが叶わず、リモート会議で準備をすすめました。
人々が会うことなくリモートでつながる利便性に隠された現実や世界観のゆらぎなど、本展はデジタル社会を映し出す意欲的なグループ展です。
魅力に富んだ個展も続きます。2021年にコロナ禍により延期を余儀なくされた「マティス 自由なフォルム」も、ようやく実現の運びとなりました。初来日の大作《花と果実》など、切り紙絵の鮮やかな世界をご堪能いただけます。
漫画を中心に活躍し、国内外で絶大な人気を得る女性4人の創作集団CLAMPのデビュー35周年を記念した展覧会も開催します。
映像、ペインティング、立体、デザイン分野を横断しながら旺盛な活動を続ける田名網敬一は今年88歳。初めてとなる回顧展を開催いたします。海外で発表の場を重ねてきた荒川ナッシュ医(あらかわなっしゅえい)と画家たちとの展覧会では、展示空間にパフォーマンスを組み入れ、多彩な人々との共同作業を重視して観者と絵画との関係を問いかけます。

対立や戦争を回避できない日々、私たちは想像力を鍛え、異なる価値観に向き合いながら他者や自然との共生に、より自覚的であるべきではないでしょうか。
国立新美術館は、多様な展覧会や教育プログラムを通して、人々の共感や気づきを引きだし、共生を模索し推進する場としての活動を継続してまいります。
今年も皆様の温かいお力添えをお願い申し上げます。

2024年1月11日
国立新美術館長 逢坂恵理子

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