休館日 何してる?展示室で生まれる、まだ誰も見ていない展覧会
国内最大級の展示空間を有する国立新美術館では、休館日も展示室の時間は静かに、しかし確かに流れ続けています。
延べ約14,000㎡におよぶ展示スペースと12の展示室は、展覧会が開催されていない間、次の企画へと姿を変える準備の場となります。
壁の位置、照明の角度、作品同士の距離。空間のすべてが、これから始まる体験のために一つひとつ創りあげられていきます。
その中心にいるのがアーティストです。
キュレーターをはじめとした当館のスタッフはアーティストの思想を読み解きながら、単に作品を選ぶ存在ではなく、研究成果や時代背景、「この場所で、どの順番で、どのように見せるか」という物語をアーティストともに空間に編み込んでいきます。展示室全体を一冊の本のように構成し、来館者の歩みそのものが思考の流れになるよう設計していく作業は、休館日だからこそ集中して行われます。
国立新美術館で開催される、同時代の表現を扱う展覧会においては、今この時代を生きるアーティストとともにつくり上げていくことが特徴の一つとなっています。
企画展示室 では、アーティスト自身も立ち会い、作品の設置位置や見え方、空間との関係性について対話を重ねます。
数センチの高さの違い、光の強弱、鑑賞者の視線の動き。その一つひとつが作品の意味を左右するため、現場では緊張感のあるセッションが繰り返されます。
休館日は、まだ誰も見ていない展覧会が、かたちを持ち始める時間です。
完成された展示の背後には、静かな展示室で交わされた無数の対話があります。
あっと驚く体験や、思いがけない作品との出会いを届けるために
今日も次の展覧会へ向けた準備が進められています。