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ブルガリ カレイドス 色彩・文化・技巧

BVLGARI KALEIDOS: COLORS, CULTURES AND CRAFTS

  • 開催終了
  • 企画展

ローマのハイジュエラー、ブルガリ。その色彩を操る唯一無二の手腕に光を当てる「ブルガリ カレイドス 色彩・文化・技巧」展は、日本におけるブルガリの展覧会としては10年ぶり、過去最大のスケールとなります。

「美しい(カロス)」「形態 (エイドス)」を意味するギリシャ語にちなんだ展覧会タイトル「カレイドス」は、美と創造性が調和した、ダイナミックで変化し続ける色彩世界の旅を象徴します。ブルガリ・ヘリテージ・コレクションと貴重な個人コレクションから選び抜かれた色彩のマスターピースというべき約350点のジュエリーは、メゾンの始まりから現在までを跡付けつつ、イタリアと日本の深いつながりを浮き彫りにし、アートとデザインに対する両国共通の情熱や豊かな文化遺産を称えます。また、現代の3名の女性アーティスト、ララ・ファヴァレット、森万里子、中山晃子が、それぞれ色彩についての考察に基づく作品を展示します。

ハイジュエリー、ブルガリ・ヘリテージ・コレクションのクリエーション、現代アート、ブルガリ・ヒストリカル・アーカイブからの貴重な資料、そして没入型のインスタレーションが取り混ぜられた本展覧会は、さまざまな創造性と心を揺さぶる体験が次々と現れる万華鏡のような展覧会です。映像、インタラクティブな空間、芸術的な対話がブルガリの色彩の世界に命を吹き込む多面的な旅を通して、宝石と貴金属を自在に操るメゾンの卓越した技量を堪能していただけるでしょう。

開催概要

会期

休館日:毎週火曜日
*ただし9月23日(火・祝)は開館、9月24日(水)は休館 

開館時間

10:00~18:00
毎週金・土曜日は20:00まで
※入場は閉館の30分前まで

会場

国立新美術館 企画展示室2E
〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2

主催

国立新美術館、ブルガリ

後援
在日イタリア大使館

お問合せ

050-5541-8600(ハローダイヤル)

チケット・観覧料

当日 2,300円(一般)、1,000円(大学生)、500円(高校生)
  • 中学生以下は入場無料。
  • 障害者手帳をご持参の方(付添の方1名含む)は入場無料。
  • 学校等の教育活動でのご来館についてはこちらをご覧ください。
  • 会期中に当館で開催中の他の企画展および公募展のチケット、またはサントリー美術館および森美術館(あとろ割対象)で開催中の展覧会チケット(半券可)を国立新美術館チケット売場で提示された方は、本展覧会チケットを100円割引でご購入いただけます。
  • 国立美術館キャンパスメンバーズ加盟の大学等の学生・教職員は本展覧会を学生800円、教職員2,100円でご覧いただけます。国立新美術館チケット売場でお求めください。
  • 割引の詳細についてこちらをご覧ください。
  • 会場での観覧券購入に次のクレジットカードと電子マネー等がご利用いただけます。
    クレジットカード:MasterCardVISAJCBAMEXDiners ClubDISCOVER、銀聯、QUICPay 電子マネー:交通系IC、楽天EdyWAONnanacoiD QR決済:auPayBankPayAliPayWeChat PayPayPayd払い、ゆうちょPay

みどころ

色彩の革命

ブルガリは、真に色彩豊かなジュエリーの傑作を創出したことによって、色彩を独自の芸術形式へと変容させた唯一のハイジュエラーといえるでしょう。メゾンの歴史は、色鮮やかな宝石の大胆な使用と深く結びついており、それは今日でもブルガリのハイジュエリーの最も重要なインスピレーションの源となっています。創業者ソティリオ・ブルガリによる初期の銀細工は色彩への強い関心を示唆していましたが、真の革命は20世紀に起こりました。1900年代初頭、伝統的なハイジュエリーは色味を限定した因習的な配色で、プラチナを用いた単色のデザインが好まれていましたが、第二次世界大戦後、イタリアが色彩の変革の中心地となったのです。

1950年代、ブルガリは、イエローゴールドにセットされたサファイア、ルビー、エメラルドとダイヤモンドとの大胆なコンビネーションを開拓しました。また、かつては半貴石とみなされていたアメシスト、シトリン、ターコイズなども取り入れ、ブルガリのシグネチャーであるカボションカットを施すことでそれらの鮮やかな色彩を引き出しながら、美の可能性を追求したのです。色彩に対するこの大胆不敵なアプローチはブルガリ・スタイルの特徴となり、メゾンの「色石(カラージェムストーン)の魔術師」としての名声を確固たるものにしました。

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「ブルガリ カレイドス 色彩・文化・技巧」国立新美術館 2025年 展示風景

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「ブルガリ カレイドス 色彩・文化・技巧」国立新美術館 2025年 展示風景

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「ブルガリ カレイドス 色彩・文化・技巧」国立新美術館 2025年 展示風景

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「ブルガリ カレイドス 色彩・文化・技巧」国立新美術館 2025年 展示風景

本展覧会ではブルガリの色彩の革命を3章に分けてたどります。
第1章では、イタリア国外では一度も展示されたことのない重要なシトリンの《ブレスレット》(1940年頃)、サファイア、ルビー、ダイヤモンドを大胆にあしらった赤と青の対比が美しい《バングル》(1954-55年)、エメラルド、アメシスト、ターコイズ、ダイヤモンドを組み合わせた色鮮やかなネックレスとイヤリングのセットなどを見どころとしながら、色彩の効果に対する科学的なアプローチを紹介します。

第2章では色彩の文化的・象徴的な側面を深く掘り下げ、色の選択を通じて意味や感情をどのように伝えられるのかを考察します。エナメル加工を施した3点の「セルペンティ」のネックレス、希少なジェイドのジュエリー、そしてダイヤモンドと壮麗な7つのエメラルドをあしらった「セブン・ワンダーズ」と呼ばれる伝説的な《ネックレス》(1961年)などを紹介します。

第3章「光のパワー」では、私たちが色を感知する際の光の役割に焦点を当て、特にシルバーやゴールドといった反射する素材において光がどのように作用するかを観察します。本章の光輝く旅路は、ファンシーカラーダイヤモンドとパールを特徴とする希少なジュエリーから始まり、1969年頃に制作された唯一無二の傑作《コンバーチブル・ソートワール=ブレスレット》によって息を呑むようなフィナーレを迎えます。ソートワールにもブレスレットにもなるこの類まれなジュエリーは、とりわけ多くの色石が用いられており、ブルガリの色彩とその物語の豊かさを体現するものです。イエローゴールドにアメシスト、ターコイズ、シトリン、ルビー、エメラルド、ダイヤモンドがあしらわれており、万華鏡のような本展覧会のスピリットを見事に映し出します。

色彩のアート

色彩は長きにわたり、芸術における最も強力なインスピレーションの一つであり、画家、彫刻家、ジュエラーや職人たちは感情を伝えたり世界を表現したりするために、色彩を用いてきました。本展覧会では、ジュエリーだけでなく、さまざまな分野のアーティストにも影響を与えてきたブルガリの大胆で色彩豊かなデザインを通して、ハイジュエリーとアートに共有される色彩への情熱に光を当てます。本展に招待された3名の女性アーティスト、ララ・ファヴァレット、森万里子、中山晃子は、それぞれ新作を通じてこのダイアローグを豊かに発展させ、変容と知覚の力としての色彩に関する本展の考察を深めます。

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ララ・ファヴァレット《レベル5》
「ブルガリ カレイドス 色彩・文化・技巧」国立新美術館 2025年 展示風景

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森万里子《Onogoro Stone Ⅲ》
「ブルガリ カレイドス 色彩・文化・技巧」国立新美術館 2025年 展示風景

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中山晃子《Echo》
「ブルガリ カレイドス 色彩・文化・技巧」国立新美術館 2025年 展示風景

芸術の道、イタリアと日本の出会い

本展覧会の会場デザインは、ブルガリと、妹島和世と西沢立衛が主宰する日本の建築家ユニット「SANAA」、イタリアのデザインユニット「フォルマファンタズマ」が協働して手がけます。日本とイタリアに共通するアートとデザインへの情熱を際立せるものになるでしょう。古代ローマの皇帝カラカラが造営した浴場のモザイクのパターンに着想を得たデザインコンセプトは、曲線的なフォルム、洗練された半透明の素材、色彩の効果を通してブルガリの文化的ヘリテージを反映し、訪れる人々を色彩の世界を巡る感覚の旅へと導きます。また、フォルマファンタズマは、ブルガリ・ヘリテージ・コレクションの数々のマスターピースのために、特別な独立型の展示ケースをデザインします。ローマをルーツとするメゾンのアイデンティティと日本の優雅な美意識が見事に溶け合い、ブルガリのクリエイティビティの真髄に迫る芸術の道が開かれるのです。

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「ブルガリ カレイドス 色彩・文化・技巧」国立新美術館 2025年 展示風景

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「ブルガリ カレイドス 色彩・文化・技巧」国立新美術館 2025年 展示風景

メゾンの美意識と日本の文化を融合し、それらが分かち持つ価値に光を当てることによって、イタリアと日本、相互の文化交流が深められるでしょう。本展覧会は、ブルガリ・ヘリテージ・コレクションから出品される2点の特別な作品の展示により幕を開けます。ひとつは、イエローゴールドにラピスラズリ、オニキス、ダイヤモンドをあしらった、古代ローマ神殿のファサードの形をした《「テンプル」ペーパーウェイト》(1977年頃)、もうひとつは、イエローゴールドにマザーオブパール、多色のエナメル、ダイヤモンドをあしらった円形の《「富士山」ブローチ》(1972年頃)です。調和を奏でるこれら2点の作品は、両国に共通する職人技の探求、ディテールへのこだわり、そして美に対する永遠の愛を象徴しています。

関連図書

企画展に関する当館所蔵資料のリストをOPACでご紹介しています。
現在の特集展示のリストはこちら

これらの資料は3階アートライブラリーでもご覧いただけます。
アートライブラリー利用案内はこちら

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