ID:79923
具体美術協会と芦屋、その後 Gutai in Ashiya, Then and Later
第1部:具体美術協会 1954-1972 第2部:「具体」が芦屋へもたらした、新しい息吹
会場
芦屋市立美術博物館
Ashiya City Museum of Art and History
会期
2025年7月5日[土]-8月31日[日]
展覧会概要
具体美術協会と芦屋、その後 グタイビジュツキョウカイトアシヤ、ソノゴ 第1部:具体美術協会 1954-1972 第2部:「具体」が芦屋へもたらした、新しい息吹
Gutai in Ashiya, Then and Later
第1部:具体美術協会 1954-1972
具体美術協会(具体)は、戦前より二科会や九室会などで活躍していた前衛画家の吉原治良(1905-1972)が中心となり1954年に芦屋で結成された、戦後日本美術を代表する美術家集団です。1972年に吉原が急逝したことで解散した「具体」は、吉原や会員たちが屋内のみならず、野外や舞台、空中までをも発表の場とし、多様な造形や絵画、立体作品などを通して先鋭的な表現を果敢に追求していきました。18年間という長い期間にわたって活動してきた彼らの仕事の数々は、「具体」というグループだからこそ成し得た表現であったといえます。第1部では、結成からフランスの美術評論家ミシェル・タピエと出会うまでの「初期」(1954-1957年)、「アンフォルメル」の動向と併走していく「中期」(1957-1965年)、テクノロジーと密接に結び付いた表現や、幾何学的抽象やハードエッジの作品など、当時の最先端の技術や傾向を取り入れる作家たちが入会し会員数が増大した「後期」(1965-1972年)というように「具体」を3つの期間に分け、その一連の仕事を俯瞰し活動を辿ります。その中でも特に、1970年の日本万国博覧会(大阪万博)の参加に向けて準備を進めていた60年代後半からの「具体」の動向に注目していきます。
第2部:「具体」が芦屋へもたらした、新しい息吹
1970年代の芦屋において、国際的なビエンナーレや芸術祭が開催されていたことはご存知でしょうか。1972年、芦屋のルナ・ホールで開催された「芦屋川国際ビエンナーレ」は、吉原に影響を受け若手作家の支援に尽力していた芦屋在住の真壁義昌の発案のもと、「具体」会員の松谷武判と未生流の肥原俊樹たちによって企画されました。1974年に開催された第2回展は、19カ国から53名の作家の作品が滴翠美術館で一堂に展覧された大規模な展覧会として特筆されます。さらに、ルナ・ホール開館5周年を記念して1975年に開催された「第3回ルナ・フェスティバル」は、ホールの設計を手がけた建築家の山崎泰孝を中心に芸術家たちによって企画されたもので、約20日間にわたりルナ・ホールや芦屋川のほとりで美術・詩・音楽・演劇などの展示やイヴェントが行われ、多くの注目を集めました。一方、現代美術の発展と文化振興の理念のもと、芦屋在住の実業家・植野藤次郎によって創設された「ジャパンエンバ美術コンクール」は、「具体」会員の吉田稔郎が運営に関わり、1978年から17年間にわたり開催されました。第2部では、芦屋を発信地として文化・芸術の領域を拡げたこれらの動きとあわせ「具体」の登竜門として知られ現在も続く芦屋市展(1948-)を紹介し、「具体」が芦屋へもたらした影響とその革新性を考察します。
- 主催者
- 芦屋市立美術博物館
- 協賛・協力等
- 後援:兵庫県、兵庫県教育委員会、NHK神戸放送局、公益財団法人兵庫県芸術文化協会、神戸新聞社、Kiss FM KOBE
展示協力:モトナガ資料研究室、岡本隆子(HEAR)、能美亮士 - 休催日
- 月曜日(ただし、7月21日[月・祝]、8月11日[月・振休]は開館、7月22日[火]、8月12日[火]は休館)
- 開催時間
- 10時 ~ 17時
- (入館は16時半まで)
- 観覧料
- 一般=900(720)円、大高生=500(400)円、中学生以下無料
- *( )内は20名以上の団体料金 *高齢者(65歳以上)および身体障がい者手帳、精神障がい者保健福祉手帳、療育手帳をお持ちの方ならびにその介護の方は各当日料金の半額。
*7月12日(土)観覧無料 *ひょうごプレミアム芸術デー - 展覧会ホームページ
- https://ashiya-museum.jp/exhibition/exhibition_new/19893.html
イベント情報
◎講演会
「『具体』とアメリカ抽象表現主義」
7月6日[日]14:00ー15:30
講師:大島徹也(多摩美術大学芸術学科教授、多摩美術大学美術館館長)
◎講演会
「具体美術協会と1970年の大阪万博」
8月9日[土]14:00-15:30
講師:加藤瑞穂(美術史家)
◎講座
「1970年代の芦屋の芸術
―芦屋川国際ビエンナーレ、ルナ・フェスティバルなど」
8月17日[日]14:00-15:30
講師:大槻晃実(芦屋市立美術博物館学芸員)
いずれも、会場:講義室/定員:80名
*申し込み不要、直接会場へお越しください。
◎ワークショップ
「元永定正さんの“流し”の絵画を体験しよう」
7月26日[土]13:00-16:00
講師:川原百合恵(芦屋市立美術博物館学芸員)
会場:体験学習室
対象:小学生以上 20名
*要事前申込。7月15日[火]締切。
ご希望の方は、芦屋市立美術博物館にメール
(ashiya-bihaku@shopro.co.jp)もしくは
お電話(0797-38-5432)にてお名前・年齢・ご住所・ご連絡先(電話・メールアドレス)を添えてお申し込みください。応募者多数の場合は抽選。
◎担当学芸員によるギャラリートーク
7月12日[土]、8月3日[日]各14:00-(約1時間)
ボランティアスタッフによる鑑賞サポート
会期中の毎水曜日 13:00-16:00
【会期中のイベント】
びはく夏祭り 8月23日[土]16:00-19:00
*詳しくは当館webをご覧ください。
会場情報
芦屋市立美術博物館 アシヤシリツビジュツハクブツカン
Ashiya City Museum of Art and History
- 会場住所
-
〒659-0052
芦屋市伊勢町12-25 - ホームページ
-
https://ashiya-museum.jp/
登録日:2025年7月1日