11-2 鑑賞のヒント ファッションに注目
タペストリーに織り出された女性たちは、額の中央で分けた長い髪を後ろで一本にまとめ、後頭部にボンネットをかぶっています。衣服に注目してみると、袖は取り外せるタイプのもので、リボンや紐で身ごろに結びつけられています。こうした髪型や衣服のスタイルは1490年代に北イタリアのミラノやマントヴァで流行したもので、1500年代にはフランスや北ヨーロッパにも伝わっていました。おそらく南ネーデルラントで制作されたこのタペストリーは、流行の伝播をよく物語っています。
本展最後の第4章でご覧いただくいくつかの作品にも、同様のファッションに身を包んだ女性たちが登場します。