3.光のパワー
色彩は科学、文化、合理性、そして感情の交差点に存在し、意図的で有機的なやり方で私たちの感覚を翻弄します。しかしその核心では、私たちの色の知覚が光との相互作用と結び付いています。
光はまさに貴金属に命を吹き込む要素です。名高いジュエリーメゾンとなる以前、ブルガリのルーツは銀細工にありました。1884年、ソティリオ・ブルガリによってローマに創業されたメゾンの初期の作品は、その鮮やかな輝きで高く評価される素材であるシルバーか、もしくはゴールドで制作されたものでした。ゴールドは太陽の暖かさを映し出す一方、シルバーは月光のような冷たい輝きを放つことから、これらの金属は歴史を通じて富と地位の象徴とされてきました。それゆえ、古代にはどちらの金属もコインの鋳造に使われたのです。そして今日、こうした古代のコインがブルガリのジュエリーにも取り入れられ、それぞれのピースにさらなる色彩とニュアンスを添えています。