ID:81156
開館30周年記念コレクション展
VISION 星と星図 | 星図 Ⅱ:独りと、集団と
会場
豊田市美術館
Toyota Municipal Museum of Art
会期
2025年10月4日(土曜日)~2025年12月21日(日曜日)
展覧会概要
開館30周年記念コレクション展 VISION 星と星図 | 星図 Ⅱ:独りと、集団と VISION ホシトセイズ| セイズ Ⅱ:ヒトリト、シュウダント
豊田市美術館は今年で開館30周年を迎えます。この節目にあたり、当館では、「開館30周年記念コレクション展 VISION 星と星図」を開催し、6月から3月までの10カ月間を通してコレクションを見つめ直し、ここに新たな息吹を吹き込みたいと思います。
第Ⅱ期では、展示室1と3の二部屋を使い、日本の戦後美術の集団的な動向と、その傍らで、時に関心を同じくしながらも独り制作を続けた作家たちの二つの軸から紹介します。展示室2で展示するのは、2021年に寺内曜子が同室にあわせて制作した《パンゲア Red Square Line》です。展示室4では、迎英里子が産業都市豊田を念頭に構想した新作を披露し、つづく展示室5では宮脇綾子やウィーン工房の女性作家たちによる作品など、日常の延長線上に息づく作品を中心に紹介します。
戦後50年代後半から70年代の日本の美術は、具体美術協会、ネオ・ダダ、もの派、美共闘などいくつかのグループが誕生しては解消し、また新たな動向が生まれるという、運動体の展開として描かれてきたといえます。しかし言うまでもなくその周辺では、斎藤義重や岡崎和郎、村岡三郎など、独自の時間軸に従って、息の長い制作を続ける作家たちがいます。豊田市美術館には、野村仁や河口龍夫など、同時代に関西を拠点にした作家たちの作品も多くあり、こうした作品もこの時代を見るうえで別の視点を与えてくれるでしょう。アプリケによる作品づくりを、日記を書くように日々の営みとして続けた宮脇綾子や、具体のメンバーという経歴を持ちながら、菓子箱を転用したり色紙を使ったりと、日常の延長線上で、ごく小さな作品を制作し続ける堀尾昭子にも、命名不要なアートの豊かさを認めることができるでしょう。
極度に削ぎ落とされた寺内曜子の作品は、反転して世界の無限の広がりを私たちに開示してくれます。それは利己的に世界を分断してきた人間への軽やかな警句であり、同じく迎英里子の新作には、システム化された社会に対する拭いようのない違和感が提示されています。私たちは、大きな歴史に飲み込まれる前に、個別の生を生きているのです。
個々の作品は、一つの星のように個別の性格を持った単独の存在でありながら、他の作品と関係し合い、像を結ぶことによって、複雑で豊かな星図を描き出します。
展示室を行き来するなかで当館コレクションの豊かなバリエーションをご覧いただき、時代や場所を越えて共有される複数の思考の連なりを実感していただければと思います。
- 休催日
- 月曜[祝日は開館]
- 開催時間
- 10時 ~ 17:30
- (入場は17時まで)
- 観覧料
- 一般300円[250円]、高校・大学生200円[150円]、中学生以下無料
- [ ]内は20名以上の団体料金。
*その他観覧料の減免対象者については、当館ウェブサイトをご確認ください。 - 展覧会ホームページ
- https://www.museum.toyota.aichi.jp/exhibition/vision%e3%80%80%e6%98%9f%e3%81%a8%e6%98%9f%e5%9b%b3-%e6%98%9f%e5%9b%b3-%e2%85%b1-%e7%8b%ac%e3%82%8a%e3%81%a8%e3%80%81%e9%9b%86%e5%9b%a3%e3%81%a8/
イベント情報
迎英里子トーク&パフォーマンス
2025年12月6日(土曜日) 14時~15時30分 〈申込受付中〉
30周年記念コレクション展 星と星図Ⅱで新作を展示中の迎英里子氏によるトークとパフォーマンスを行います。
石油ができる過程や、草花が水を吸い上げる仕組み、屠畜や婚姻など、迎氏は生活にかかわりつつも、その仕組みの大半はよく分からない物事に向き合ってきた作家です。
彼女は、取り上げた物事のなかでどのようなことが起こっているのか、等身大の構造物をつくり、その仕組みのプロセスを辿るパフォーマンスを行うことでことで制作を続けてきました。
今回展示室で展示している作品について、実際にパフォーマンスを行い、展示作品やこれまでの仕事についてお話しいただくトークイベントを開催します。
作品と作家の魅力を深く知れる機会です。ぜひご参加ください。
12月6日(土曜日) 14時~15時30分
定員20名・先着順、参加無料(ただし当日の観覧券が必要)
*途中入退場できない時間があります
*当日午前中はパフォーマンス準備のため通常と異なる展示形態になっています
申込みはこちらから
受付開始:11月10日(月曜日) 10時~
https://ttzk.graffer.jp/city-toyota/smart-apply/apply-procedure/3576337316961012116
期間:2025年12月6日(土曜日) 14時~15時30分 〈申込受付中〉
会場:展示室4
開館30周年記念イベント 大木裕之監督作品「松前君とトヨタ君の映画」最新mix 上映
2025年12月14日(日)午後2時~
当館で2024年度に開催した「しないでおく、こと。-芸術と生のアナキズム」に参加していただいた大木裕之さんが、2025年10月14日に逝去されました。
大木さんは、同展で制作発表した映画「松前君とトヨタ君の映画」を自身にとって重要な作品と考え、展覧会終了後も編集を続けられ、当館では12月14日に最新版を上映する予定をしておりました。
上映に向けて、ここからさらに編集を続ける意志を強くもっていらっしゃいましたが、それが叶わず、とても残念ではありますが、予定どおり、大木裕之監督作品「松前君とトヨタ君の映画」の最新mixを上映したいと思います。
当日は、上映後にトークも予定しております。
ご登壇いただくのは、大木さんが拠点の一つをおいた岡山で、ライブハウスPEPPERLANDを経営し、写真家、前衛映像作家、ドキュメンタリー映画監督、音楽・美術評論家、現代美術展企画等々、多方面で活躍してきた能勢伊勢雄氏。大木さんが敬愛した能勢さんは、大木映画の深い洞察者であり、映像・映画という観点から押し進めて、大木さんの本質に迫っていただけることと思います。
トークには美術批評家の黒瀬陽平氏にもご登壇いただきます。黒瀬さんが企画した「書の詩を聴け」(2025年9月23日~10月31日)は、実質的に、大木さんが生前に参加した最後のグループ展となりましたが、大木さんはその展示から大きな力をもらったと述べていました。黒瀬さんには狭義のアートを押し広げて展開した大木さんの活動について語っていただけることと思います。
ぜひ、多くの方にご覧いただけると嬉しく思います。
日時:2025年12月14日[日]午後2時~(上映時間60分)
上映終了後トーク:能勢伊勢雄、黒瀬陽平
会場:美術館講堂
定員:先着170名 鑑賞無料
期間:2025年12月14日(日)午後2時~
会場:美術館講堂
開館30周年記念イベント「カラオケ・コモンズ」ー東方悠平さんとベトナムに触れる
展示:2025年11月15日(土曜日)~12月10日(水曜日) イベント:2025年11月22日(土曜日)13時~
豊田市美術館は今年で開館30周年を迎えます。この節目にあたり、当館では美術館のこれまでを振り返り、さらにこの先の未来を思い描くべく様々なイベントを開催します。
「カラオケ・コモンズ」は、とよたデカスプロジェクト2025の採択企画として、アーティストの東方悠平氏が、豊田市在住のベトナム出身者など外国人住民の方々から、音楽にまつわる経験や思い出を聞き取るアートプロジェクトです。その連携企画として、豊田市美術館では、ミュージアムショップ横で展示を行い、さらにベトナム出身DJがVinahouse(ベトナム風ハウスミュージック)をプレイし、音楽を介して人々が交流するイベントを庭園で開催します。
【展示】
会期:11月15日(土曜日)~12月10日(水曜日)
会場:豊田市美術館ミュージアムショップ横
観覧無料
【イベント】
日時:11月22日(土曜日) 13時~夕暮れ
内容:13時~ 東方悠平さんトーク
14時~ ベトナム音楽DJ & カラオケ
会場:美術館庭園(雨天時は美術館講堂)
事前予約不要、参加費無料
*共催:SEASUN
*東方悠平
1982年札幌市出身、2023年東京藝術大学大学院映像研究科博士後期課程映像メディア学専攻修了。芸術実践における「遊び」を手がかりに、立体作品や映像インスタレーション作品の制作、参加型のプロジェクトやワークショップなどを行う。2021年に文化庁の新進芸術家海外研修制度により、ベトナム社会主義共和国フエ市(THEN Café、フエ美術大学)に滞在。
期間:展示:2025年11 月15 日(土曜日)~30 日(日曜日) イベント:2025年11月22日(土曜日) 13時~
会場:展示:ミュージアムショップ横 イベント:美術館庭園
開館30周年記念イベント 横浜×広島×豊田 3館長トーク「美術館のこれから」
2025年11月16日(日曜日) 14時~
豊田市美術館は今年で開館30周年を迎えます。この節目にあたり、当館では美術館のこれまでを振り返りつつ、さらにこの先の未来を思い描くために、様々なイベントを開催します。
美術館に対する期待や果たすべき役割が多様化するなか、この先の美術館はどうありえるのか?
横浜美術館、広島市現代美術館、豊田市美術館、市立美術館3館の館長による鼎談を開催し、美術館のこれからについてそれぞれの地域性や歴史なども踏まえ、お話しいただきます。
日時:11月16日(日曜日) 14時~
登壇者:蔵屋美香氏(横浜美術館館長)×寺口淳治氏(広島市現代美術館館長)×高橋秀治当館館長
会場:豊田市美術館講堂
定員:先着170名、事前予約不要、聴講無料
期間:2025年11月16日(日曜日) 14時~
会場:豊田市美術館講堂
開館30周年記念イベント「ちょっと大き過ぎた小屋を解体しますので、(霊力が込められるかもしれない)盾と(タオパイパイなら乗りこなせる)スケボーにつくりかえて持って帰ってください。手伝います。」
2025年11月29日(土曜日)・30 日(日曜日) 13時頃~
豊田市美術館は今年で開館30周年を迎えます。この節目にあたり、当館では美術館のこれまでを振り返り、さらにこの先の未来を思い描くべく様々なイベントを開催します。
昨年度開催の展覧会「しないでおく、こと。 芸術と生のアナキズム」にあわせて庭園に設置された小屋「Hut F」。本作の制作に携わった建築家集団dot architectsとパフォーマンス集団contact Gonzo が、小屋を解体しながら、廃材で楯やスケボーなどを作ります。自由に見たり、作業に参加してください。作った楯などをお持ち帰り頂けます。
日時:11月29日(土) 午後1時~6時
11月30日(日) 午前10時~午後4時30分
会場:美術館庭園
パフォーマー:contact Gonzo × dot architects
参加無料
庭園にお越しください。
期間:2025年11月29日(土曜日)・30日(日曜日) 13時頃~
会場:美術館庭園
「みる×かんがえる×つたえる」鑑賞会
2025年10月25日(土曜日)、11月3日(月曜日・祝日)、11月8日(土曜日)、11月30日(日曜日)、12月6日(土曜日)、12月13日(土曜日) 各回13時~
会場からひとつの作品をとりあげて、作品ガイドボランティアと話しながら楽しむ鑑賞会です。
参加方法
開始時間までに作品の展示されている場所にお集まりください。
日程(とりあげる作品は順次ご案内します)
10月25日(土曜日)
11月3日(月曜日・祝日)
11月8日(土曜日)
11月30日(日曜日)
12月6日(土曜日)
12月13日(土曜日)
各回13時~
30~40分程度
(日程及び内容は都合により変更する場合があります。)
参加費
無料
*当日の観覧券が必要です。
期間:2025年10月25日(土曜日)、11月3日(月曜日・祝日)、11月8日(土曜日)、11月30日(日曜日)、12月6日(土曜日)、12月13日(土曜日) 各回13時~
会場:豊田市美術館 展示室
会場情報
豊田市美術館 トヨタシビジュツカン
Toyota Municipal Museum of Art
- 会場住所
-
〒471-0034
豊田市小坂本町8-5-1 - ホームページ
- https://www.museum.toyota.aichi.jp/
登録日:2025年12月9日