障害のある人の創作活動には、表現すること、さらには生きることの原点に触れるような作品が見受けられます。生きることとつくることが等しいような作品は、見る人の心に直接届きます。さまざまな作品との出会いから一歩が始まるはずです。
●出品予定作家/石栗仁之、大倉史子、大路裕也、大庭航介、熊田史康、中崎強、濱田幹雄、藤岡祐機、横溝さやか、吉川真美
展覧会ホームページ:https://www.kokokara-ten.jp
展覧会概要
本展は、文化庁主催の「ここから-アート・デザイン・障害を考える3日間-」展(平成28年10月)と、「ここから2-障害・感覚・共生を考える8日間」展(平成30年3月)を継承する展覧会です。「障害・年齢・共生を考える」をテーマとし、年齢については「エイジ/レス」をサブキーワードとしました。障害や年齢を超越して、ものをつくることについて考え、また同じ場に集って展示を見ることにより、アートを通じて共生社会を考える機会となるよう企画するものです。
今回は、「障害者週間」と会期を重ねることで、共生社会への関心や理解がより深まることを期待しています。障害のある方たちが制作した魅力ある作品と、文化庁メディア芸術祭の受賞作などから選ばれたマンガ、アニメーション作品や、参加型のメディアアート作品等を展示するほか、音楽家の大友良英氏によるサウンドイベントや監修者によるトークなども併せて行います。
会期 | 2018年12月5日(水)~12月9日(日) 毎週火曜日休館 |
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開館時間 | 10:00~18:00 ※12月7日(金)、8日(土)は20:00まで ※入場は閉館の30分前まで |
会場 | 国立新美術館 1階展示室1A 〒106-8558東京都港区六本木7-22-2 |
主催 | 文化庁 |
共催 | 国立新美術館 |
制作 | アート・ベンチャー・オフィス ショウ |
観覧料 | 無料 |
お問合せ | 03-5777-8600(ハローダイヤル) |
展覧会の構成
1 ここからはじめる ~生きる・つくる・アートの原点に触れる~
2 ここからおもう ~多様な「エイジ/レス」を描くメディア芸術~
マンガやアニメーション、ゲームやメディアアートなどのメディア芸術作品から、本展のテーマである「年齢」や「生きること」と結びつくようなマンガやアニメーション作品を展示します。これらは、年を重ねることや、現実と向き合うことについて考えさせるだけでなく、多様な表現のあり方に気付かせてくれます。加えて、凹凸が浮き出る特殊なインクを用いてマンガを印刷し、直接触れることで作品理解に役立てることができる「触図(しょくず)」の展示も行います。
●出品予定作家/いがらしみきお、池辺葵、松田洋子、湯浅政明、Debanjan NANDY
3 ここからひろがる ~「いまのわたし」が感じる世界~
私たちは、生活のなかで常に何かに触れ、その感触から様々な情報を得ています。ここでは「触れて感じ取る力」を使って空間を知覚するプロジェクトを紹介します。それぞれ違った年齢や身体的な特徴を持つ私たち自身は、世界をどのように感じ取ることができるでしょうか。
●出品予定作家/echo project
特別展示【おばあちゃん画家-丸木スマ】
丸木スマ(1875-1956)は70歳を超えてから、息子の丸木位里の妻である丸木俊のすすめで絵を描き始め、81歳でなくなるまでに700点以上の絵を描きました。身近な動物や花などを自由奔放に描いた、生命力あふれる作品は今でも多くの人を惹きつけています。
関連イベント
「ここからオーケストラ」
音楽家の大友良英さんと一緒に、「音が鳴るもの」を使って みんなで演奏する参加型イベントを行います。
日 程 | 2018年12月9日(日) 14時30分~15時30分 |
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場 所 | 国立新美術館 3階 講堂 |
※参加者の募集は、展覧会ホームページ等で行います。 |
ギャラリートーク
本展監修者らによるギャラリートーク(手話通訳付き)を実施します。
日 時 | 2018年12月5日(水)11時、8日(土)14時、9日(日)16時 |
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会 場 | 国立新美術館 1階展示室1A |
※事前申込は不要です。 |
鑑賞サポート:
会期中、展示室内でアート・コミュニケータが鑑賞に手助けが必要な方のサポートを行います。
(協力:一般社団法人タップタップラボ/アート・コミュニケータ東京)